住宅ローン返済中に重大な病気やけがになった場合の対処方法
住宅ローンの返済中に、怪我や病気になった場合、仕事ができなくなり収入が途絶えてしまい、ローンの支払いが困難になる可能性があります。
そこで、多くの金融機関では、住宅ローンを利用する際には、団体信用生命保険への加入が義務付けられています。
ただし、健康状態に問題がある場合は、団体信用生命保険に加入することができません。
このような場合には、「フラット35」というローンを利用することになりますが、その場合は団体信用生命保険の利用はできません。
また、団体信用生命保険に加入できたとしても、そのカバー範囲には限りがあります。
そこで、具体的に団体信用生命保険がどのような場合に利用できるかについて説明します。
団体信用生命保険は、住宅ローンを組んだ人が亡くなったり、重度の障害を持ったりした場合に、その時点でまだ残っているローンの支払いを代わりにしてくれる保険です。
具体的には、高度障害状態という条件を満たす場合に利用できます。
高度障害状態とは、病気やけがによって身体の機能が極端に低下している状態を指します。
団体信用生命保険では、このような状態に該当する基準を設けています。
団体信用生命保険が定める高度障害状態の基準は、以下の7つの状態を指します。
1. 両眼の視力を永久に失った状態 両方の目の視力が完全に失われている状態を指します。
ただし、完全な失明ではなく、双眼とも矯正視力が0.02以下であり、回復の見込みがない状態です。
2. 言語または話し言葉の機能を永久に失った状態 言語機能を失い、話すことができなくなった状態を指します。
ただし、詳細な状態基準があり、脳の言語中枢が損傷を受けており、失語症が回復の見込みがないと判断されることがあります。
以上のように、団体信用生命保険は、高度障害状態になった場合に利用できます。
これに該当する場合、保険金が支払われ、その保険金を使って住宅ローンを返済することができます。
ただし、注意点として、団体信用生命保険のカバー範囲には限りがあるため、十分な保障を受けるためには、他の保険商品との併用を検討することが重要です。
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声帯摘出や終身常に介護を要する状態について
声帯が完全に摘出されていると、話すことができなくなってしまいます。
さらに、回復の見込みがなく、流動食以外のものを摂取することができない場合は、一般的な食事ができない状態になります。
ここでの流動食は、液体やお粥のような特殊な形態の食事を指し、かゆ食は含まれません。
また、中枢神経系や胸腹部臓器に重大な障害が残っている場合、終身常に介護が必要となります。
中枢神経系とは
中枢神経系は、神経の統合や支配を担当している重要な部分を指します。
脳や脊髄などが含まれます。
中枢神経系に障害があると、日常生活での介助が必要となる状態になります。
胸腹部臓器とは
胸腹部臓器は、肺や心臓、消化器官など、胸や腹部にある臓器のことを指します。
これらの臓器に障害があると、日常生活での介助が必要となることがあります。
ただし、食事の自己摂取や歩行、入浴など、一部の行動が自立している場合には、この状態には含まれません。